もういいんでないか

諦めたり進んだり振り向いたりする雑記

関ジャニズム 名古屋27•28日感想

以下あっさりとネタバレ含む。


26日、仕事を納めた。
27日、関ジャニズム。
28日、関ジャニズム。


海外に行く時、泣く泣くという言葉が正しく、jukeboxツアーが幕開け寸前だった。
とはいえ趣味に生きたいが、趣味に生かされる気もなく、それはそれ、これはこれ方式でヒョイと海を渡った。
海を越えてから見る関ジャニ∞はまた違った味わいがあったのだが、
彼らが日本生まれ日本育ちジャパニーズ(正しくはオーサカなのかもしれないが)ユーモア仕込みというのは本当面白かった。
彼らにとって(そして日本人にとって)何気なく当たり前の、ボケツッコミ、ノリ、謙虚なやりとりひとつひとつも(丸山くんと渋谷くんの共鳴は理解し難いものがあるけども)、大きく大きく、引いて見ると、そのようなエンターテインメントの存在そのものが、素敵だ!と叫びたくなるのである。
バックパッカーズのベッドに寝転がりながら関パニを繰り返し見て、彼らの強みはトークでありながらも全員が表情豊かで動きが大きくて、たとえ消音にしても伝わるコメディ感、サイレントジョークができるところなのかなとも思った記憶。

さて、この為に仕事を納めたのだと言わんばかりに土日と関ジャニ∞のコンサートを堪能してきた。
久しぶりの関ジャニ∞を2日でギュッと味わい、その後コンサートを観に行く予定はない。つまるところ濃ゆい二日間である。

27日はスタンドで。バクステが近く、手を大きく振って過ぎ去っていくトロッコ上のメンバーはきらきらと輝いていた。
あまりセットリストや演出は知らされずそして知ることもなく観に行ったのだが、
アイライロ初公開を約5年越しにやってみせる安田章大は強いなと感動した。
これ程前に出している楽曲をやるとなると、ファンの中にもガッチガチに固められたイメージもあるわけで。もちろんまっさらに見れる人もいると思うのだが、そのチャレンジャーで強気でたくましい選曲を本人がしたのか、まわりの人間がしたのか…、
いやいや、どちらにせよ本人による決断・実行そのものが格好良かった。

しかし、発売当時の安田くんがやっていたらそれはそれで味わいに欠け、ロミオとジュリエットの若さ故の幼く危ない恋のような、カワイイ不器用さが前に出ていたのかもしれない。
三十路の彼がやるからこそ、惨めさが増して、切実で、説得力が増し少しアダルトでビターなアイライロができたのかなと。

彼の戦略がそうであったら、と考えると少し鳥肌ものだが、
なんにせよ古さを感じさせず未来に放り投げることのできる所謂、「時間に逆らえるアーティスト」ということは証明されて、作曲家安田章大、に脱帽した。
(彼が奇行宛らギターで作曲する意義そのもののようでもある)
(流行り・時代を思わせるジャパニーズポップの過程のひとつでもある楽曲もあるけれど、そういうのも増えていったら、懐メロの良さ!きっと楽しいだろう)

と、ついつい安田くんから触れてしまったのだが、今回のコンサート。
あっさりとしていた。
時間が過ぎるのがあっという間というイメージで、曲の区切りにしても演出の区切りにしても、どれかがクドイことはなくサラサラと終わった。
程よく物足りないと思わせるリピーター心をくすぐる感じは来年も絶対ツアーやるから、というサインと思っておく。
こういうのが良い!悪い!とは言えないのだが、楽曲の幅があるから、演出にも幅があるから、グループ自体が多彩多芸であるからこそ、できたセットリストだったのは確かだ。敵わない。



コンサート終了して間もなく一緒に見ていた友人に目が黒くなってるよと鏡を渡され、泣いたのを思い出したのだが
そのポイントがバンドスタートだった。その他もちろんグッとくる点多々あったのだが、村上くんのピアノに始まり、横山くんのトランペットが加わりという流れに心臓を捕まえられたような感覚に陥った。
この二人がわりかしバンド演出には身を引き気味だったのは過去のライブでもわかりやすく、
ファンである私も村上くんならまだしも二人揃ってインスト曲に参加することは夢を見るようだった。
そんな二人が幕を上げる、いや、幕を切って落とす、そんな「仕掛ける」姿にまず感動を隠せれず。
その後に続く丸山隆平のベースよ!
八祭あたりからジャジーで太く、どこか知的だけど不器用で深さの増した(加えて演奏者の人間味もわかりやすくなった)印象があった丸山隆平。今年も楽しみにしていた演奏。
横山裕のトランペットを鼓舞するように、加わるそのベースのシンプルに魅せた迫力が素敵だった。横山くんのあとに加わること、ゾワゾワと楽しんでいたのでは?(そこのところ、心境をいつか教えてね丸山くん)

安定へと導くドラムの大倉くんはバラバラだった色彩豊かなステージに真っ黒の絵の具、もしくは真っ白の絵の具、いやもしかしたら真っ赤の絵の具を大量に垂らすような、強引且つ胆略的な「まとまり」を作り出していて、ドラムの良さを再確認しました。
一色にまとまったカラーを飛び散らかしていくギターも素敵でした。安田くんらしいなと思ったのは28日の締め方だったのですが(アソビのようでクレバーな悪戯、ゾクゾクするギターそのもの)、どちらも素敵でした。

渋谷すばるのブルースハープ(誤解を招きそうなこの呼び方があまり得意ではなく、10穴ハーモニカとする)、は驚いた。吹くのはドリフェスがあったので知っていたのだがあそこまでガッツリとしこたまステージを巻き込み、主導権を握るとは思っておらず、さすがヴォーカリスト。
そのカリスマ性ともとれる、ひときわ輝く一等星ぶりに圧倒された。
楽しんでいるのが肌で感じることができ、もうややこしいことは言いたくない、感じたくないと思った。
楽しそうでなにより、楽しんでる姿は見ていて楽しい、そういう単純な循環にのまれて涙が出たインストだったのである。

2日目は初めてのアリーナで楽しんだ。熱風すら伝わる距離で見上げるメンバーは人間味が強く、28日終始お澄まし顔だった横山裕の顔立ちから溢れる高貴さもじっくり見えた。
あのスッとした鼻筋と絶妙な瞼の空白は本当にユニーク(唯一無二という意味で)な美しさだなあ。
そしてピースをすればピースを返す村上信五の「親近感を沸かせる人柄」の強さには本当に羨ましい!と思う。距離を感じさせず、嫌味のない朗らかな笑顔に心底癒されたのであった。

大倉くんの「釣れない男」演出も目の当たりできてよかった。毛が長く高価な犬が気高くゆらゆらと尻尾を振って堂々と気まぐれに歩き去ったと思いきや振り向いたり、のような。アメリカンな女性的色気の魅せ方を感じることもあった。大胆だが呆気ない、という感じ。
あんなにゲラゲラ笑ってるのになあと、MCを見ながら心を乱されたのも良い思い出。

そして、アイスクリームの始まり、安田くんの登場位置が近く、ずっと穴が空くほど眺めていたが上の席へのサービスに没頭する姿に「うんそれ大事」と拍手を送らせていただいた。
いや、その後しっかりアリーナ席へのお手振りがあったと、優しさに定評がある人格のためにも補足!(意地が悪い書き方申し訳ない、ワザト笑)
笑顔がキラキラと輝いて、その細かな、それこそマニキュアで使うようなラメラメパウダーを思わせる輝きはやっぱり素敵でした。

トロッコ上から錦戸くんは真顔で手を振っていた。その不器用な感じに、ほらよ、という印象は受けなかったが、同じタイミングで一緒に乗っていた大倉くんがアリーナに降りて駆け回ってしまい、まわりが目を奪われていたので、どこか不憫な感じがして笑ってしまった。
客一人一人を見ていくその繊細な視線は素敵でした。目が合うって、嬉しいものだね。

丸山くんは安田くんと同じ。スタンド席へのサービスに没頭。その溢れ出すサービス精神の豊かさ、スマートな対応には最早職人のような気迫を感じ、見てるだけでも充分楽しめた。
平等さに重きをおく山田の行動力は、近くによく目がいくヨコヒナのファンサービスと対照的で、グループって良いなあとしみじみ。

渋谷くんは歌うと同時に指をさすように手を向けてアリーナ席(もちろんスタンドの方も)へとサービスしていました。DVDでよく見ていたやつの矛先(あえてこう言いたい)である席に立つ日が来るとは思っていなかったので、しかと受け止めました。
力強くて、閃光のような存在感はやっぱり瞼の裏に焼きつく光でした、感服。
(どうしても言いたいんだが、反骨精神のある方だとは思うんだが、髪、そろそろ伸ばしませんか?)



名古屋からの帰りの電車でOneRepublicのFeel Againを繰り返し聴いた。( http://youtu.be/2tMKO_9SD1Y )
知ってる人からしたら、気持ち悪ッ、と引かれそうだが、ここは恥を恐れず書く!
Ryanにしては、OneRepublicにしてはシンプルで深みがなくストレートなこの曲はアーティストのフラストレーションの爆発だと思って受け止めているのだが、
このシンプルで飾らない歌詞がとても素敵で、関ジャニ∞のコンサートが終わり、1日じっくりと考え尽くした結果思い出したのがこの歌だった。
ガンガンに音量を高め(電車内で迷惑にならない音量まで)、鼓動のような幕開けからピースフルなクラップ音、響き渡るたくましいリズム、美しいヴォーカルに酔いしれた。噛み締めていた。

その歌詞(一部抜粋)がこれである。

But with you(I'm feeling better since you know me) きみといれば前より元気になった I feel again(I was a lonely soul but that's the old me) 感覚が戻ってくるもうさみしくない Yeah with you(I'm feeling better since you know me) 君といればね前よりずっと元気になった I can feel again(I was a lonely soul) また感じるんだ。もうひとりじゃない。

 どうだ気持ち悪いオタク感、どうだ(仁王立ちしつつも自分の思考回路に涙を流しながら)

真面目に言えば、添えた日本語訳はめちゃくちゃ適当でかなり砕いたものなので一通り聴いて感じたものが全てだと思うのですが
「君と出会って、生きてて良かったって思う!」が大意だと解釈しています。
人生がより一層楽しくなってきたな、というハッピーで、穏やかな曲です。
これを聴きたくなったのです。
わたしの気持ちをストレートに言えば、日本に帰ってきてよかった!、だったんですが。本当にまさか年内にコンサートに行けるとは思っておらず、幸運に恵まれました。
コンサートを機会に出会えた方もいらっしゃいますし、美味しいごはん屋さんにも行けましたし(笑)
コンサートというエンターテインメントひとつではなく、それらのまわりでめぐったひとつひとつの出来事が、あの時の選択が、あの時の分かれ道が、あの時の出会いが、と年の瀬らしく諸々散らばっていた点が線で繋がり、感慨深くなったのでした。

楽しかったと思えれる人生です。今のところ。
来年もそんなこと思っていたいです。それが目標。



またなにか関ジャニズムに対して出し忘れを感じることがあれば、書きます。


追記

28日、当ブログでも触れていたgive it awayがついに披露された。ツアーで各地を回るなか名古屋のスリーデイズ中の二日間に参加した自分だが、give it awayを聴くことができ、そのタイミングの良さに錦戸亮最高!と叫ばざるを得なかった。振り切ってこそ味わえる良さがあるなと思う、FUN×8。その遊び心、素敵です。